絵本 ふたりはともだち アーノルド・ローベル作 より |
先日の夕暮れ時
自転車で 街を走っていたら
なにやら
T字路に ゆっくりと動く小さな物体が。
自転車を停めて確認すると
それは ガマガエルでした。
一歩一歩 ためらう様子もなく
まっすぐ前を見つめて
匍匐前進を続けるガマ氏。
茶色い腕の 50cm先は、
クルマがビュンビュン走っています。
ひー! どうしよう。
このままでは、ヒキガエルになってしまう!
周りを見渡しても、通行人はいません。
すぐ近くに 古本屋の看板が目に入りました。
一分一秒を争う事件です。
迷わず、駆け込むワタシ。
素早く伝えるために
ジェスチャーまで交え
これこれこうこうと早口で理由を説明。
いらない厚紙などありましたら
譲っていただけませんかっ。。。と頭を下げ
丁重にお願いしました。
すると
カウンターの中で
静かに聞いてくれた メガネの青年は
数枚の紙を手に、 一緒に道路にでてくれました。
ドアが開いた瞬間
例のT字路を クルマが左折するのを目撃。
まずい。
「カエル方面」ドストライク。
顔面蒼白&髪の毛が逆立つ思いで
カエルのもとへ駆けつけると、
偶然タイヤをかわしたみたい。
相変わらず のんきに匍匐中でした。
そして
古本屋のメガネ青年は
カエルを そっとつかまえて
裏の草むらまで 運んでくれました。
ありがとう青年。
あのまま進んでいたら
カクジツに あの世へ行っていたことでしょう。
おかげさまで
ガマガエル、無事カエルことができました。
もしかしたら
ガマガエル的には
あの日 あの時
誰かに会って、
どうしても 伝えたい事があったのかもしれません。
冬眠中に じっくり悩んだ末
一大決心して
土から這い出し、前に進んでいたのかもしれません。
あぁ。余計なお世話だったのかな。
と 少し後悔もしています。
絵本 ふたりはともだち より |
でも
命あってこそ、きっとまた挑戦できる。
てことで
許してくれ、ガマさん。
いい春を迎えて下さい。