DUCATI 3

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2024年5月17日金曜日

愛車と人生の物語。





3台並んだ愛車を描かせていただきました。

オーナーは現在84歳で、現役の美容師さんです。



昨年、車を降りる決断をしたとお聞きして、

歴代の愛車を並べて描くことを提案しました。



制作にあたり、オーナーさんが

これまでの人生と、愛車に対する想いを

寄稿してくださいました。




故郷を離れ、無一文から 大変な苦労を重ねて

ようやく、成功と幸せをつかんだという事実に、胸を打たれました。





絵の製作過程と共に、載せたいと思います。




オーナーさんの美容室の風景 





ーーーーー以下 寄稿文 (絵の注釈は私です)ーーーーーーー


「メルセデスベンツは、無一文から 甦った達成と感謝のプレリュード」 


ここに居並ぶメルセデスは、

作家ミナコさんのとても嬉しい提案で

良き思い出となる歴代の車を書いて頂きました。 



198540代の中頃、東京進出で事業に失敗、倒産。

 家を追われ、家族との離散。 


人生の縮図をこの眼で心で確かめながら

再び立ち上がるチャンスに恵まれる迄の苦闘が続きます。 



(背景の海 今回はすべて創作です)















とにかく夢中で働きました。

地下鉄駅近の、マタ借り店舗の便利さを武器に

毎日終電までの営業が続きました。


 




体力の限界を超え、脂汗で滲んだ 蒼白い顔。 

半歩だけしか前に進まない足と魂。

心と身体がバラバラのまま気の遠退いて行く日もありました。


 

余りにも心が折れる日は、

10円玉をポケットに詰め込んで

暗くなった夜道の坂を下り、電灯の消えた商店のはずれの公衆電話へ駆け寄り、

田舎の母や兄に、か細い声でせめてもの救いや慰めを求め、

自分の心を鎮めていたのです。

 


(西伊豆の淡島ホテル)




1987年、死の淵を彷徨う私の窮地を救ってくれたのが

田舎にいる長兄です。 


銀行から金を借り入れ

私の為に独立資金を援助してくれました。


 資金を元手に現在のサロンの権利を取得しました。

 兄は不肖の弟私を勇気づけ、

もがき苦しんでいる地獄の淵から生還させてくれたのです。 


そんな大恩ある兄、大勢の人に慕 われ人望の篤く、

逞ましく力強いかけがえのない兄。


何と2ヶ月後 

僅か57歳の若さで急逝してしまいました。

 

余りにもあっけない死に、

私を含めどれだけ多くの人達が嘆き悲しんだ事です。



 

198848歳。

営業も少しずつ動道に乗り、

又休日を利用して私の主宰するカット教室も

生徒たちが集まり始めました。 




そんな折運命的な出逢いが待っていました。



教室に入講した10歳年下の妻との出逢いが

私の人生を一変させるに相応しい、生涯最大の贈りものを

天から授かったと思わざるを得ませんでした。 















長い間抱え込んだストレスや硬直し切った肉体。

疲れ切った身体、

癒しきれなかった心を、

時間をかけてゆっくり、ゆっくり優しい手の温もりやマッサージに深い感銘を受け、

私自身が<治療の道>に覚醒する原点が

ここに芽生えた様な気がします。




51歳の時、積年の夢でもあった会社を設立。

そして<夢の未来を予感する> 主力技術である <コベラウェーブ> は

30年以上経過した今も、

他の追従をゆるすことのない<最先端美容>が

私たちを成功に導いてくれました。

 




(時には逆さにして描く)










55歳の遅まきにして、車の運転免許証を取得。

近視眼のコンプレックスから解放してくれた妻の励みに勇気を貰い、

最初にアクセルを踏んだのは中古のトヨタスポーツ車。


心地よく乗り続け、次はベンツだぞと啖呵を切ったのもこの時でした。 


世界の最高級車メルセデスベンツ は男の夢! 

夢の目標に向かってここに今があります。 






そして58歳にして、妻の実家跡地に義父の応援を貰い

藤沢市に新居を建てる事も出来ました。


 自分の家を失ってから12年目。

この喜びは共に苦労を過ごして来た妻に

心から感謝をするばかりです。





 絵の背景は、駿河湾に浮かぶく淡島ホテル>

私たちが25年間の人生に彩りを添えてくれた

会員制のホテルです。

 権利泊の半数はお得意様を無料ご招待させて頂き、

大層喜ばれた名門ホテルです。 

 


左から2000年還暦の記念に、初代メルセデス E240セダン 

2002年 愛犬小太郎の為に、2代メルセデスE320ステーションワゴン

2016年喜寿の記念に、3代メルセデスCLA180スポーツです。



ーーーーーーーーーーー以上 寄稿文ですーーーーーーーーーーーー





高級ホテルとベンツが3台、並んだ絵を見て

どんなイメージを持つのかは、人それぞれ。

ですが、人の生きた歴史は 外見だけで知ることはできません。




人知れずご苦労を重ねて、

今なお、研鑽を積むオーナーさん。



穏やかな優しい笑顔が、その人生を物語っていると

私は感じました。





オーダーありがとうございました。





























 












2024年5月8日水曜日

初夏の 畑スタイル2024 



3年前に始めた「畑」

先月、夏野菜の苗や種を植えて

順調に伸びてきました。




週末は、支柱を立てる作業でした。








畑に行くときは、

ツナギにゴム長ぐつの「畑スタイル」





シフトチェンジがちょっと痛いので

おすすめはできませんが(笑)





畑まで10分ほどなので

痛みすら楽しんでいます(マゾか)








ジャングルのように育ったトマトの苗を

「本筋」と「脇芽」を見極めながら

バシバシと剪定します。(申し訳ない、とつぶやきながら)



そして

麻ひもで、支柱に優しく結びつけて

「元気に育て」とひたすら祈るのみ。笑





ホンダとクボタ


今年は、生育が早いようで

初のピーマンとシシトウが採れました♬








そして今日

野菜を買いに、近所のJA直売所まで

バイクで走りました。





駐車場の片隅に

ひっそりと佇む二つの石碑には



「畜霊碑」と

「樹霊碑」の刻字。






お店に、当たり前に並んでいる野菜も

パック詰めされてキレイに並んでいるお肉も

みんな”生きていた”からね。




人間の都合で、たくさんの命を頂いていることを

忘れないようにしたい。








畑では

種は何粒かまいて、芽が出た時点で

丈夫そうな一つを残して、弱い芽は抜いてしまうんです。



せっかく芽吹いた小さな芽。

間引くときは、切ない気持ちになります。










「いただきます」に心を込めて

今日も、生きるために食べるのだ。




生きることは、感謝だらけなのであります。