バイクや クルマを描く
「愛車の絵描き」を始めて10年目。
絵筆一本を握りしめて 日々を生きています。
細々と続けてきましたが、覚悟は太い(笑)
これは私の生業です。
「”絵描き”一本で、よく"食べられ"ますね。」
と、各地のイベントで声をかけられると
「なんとか続けてますが、ホント ギリギリの生活なんですよ」
と、答える私。
「またまた〜(笑)儲かってしょうがないんじゃないの〜w」と
笑顔で立ち去って行かれますが
"絵描き"を生業にするのは 本当に難しい。
儲けるための仕事なら
「絵描き」を選ぶ人はいないでしょう。
特に 始めてから数年は
きっと皆さんが想像するより ずっと清貧。
質素な生活を送っておりました。
絵を描かなければ
ご飯が食べられませんので
深夜まで 絵を描き続けることも多く
収入は もちろん不安定。
あるときも無いときも、集中して絵に向かうために
心だけは平常を保つように努めます。
寝食を忘れて、ガリガリに痩せたこともありました。
大きな声では言えませんが
台所のガスが(小声)出なくなったこともありました。
他にも「笑える清貧エピソード」は 尽きません。
一台の車両のオーナーさんのために
一枚の絵を描く、ということが大好きで
手探りで「愛車の絵描き」という 今の形に辿り着いたわけですが
今まで生きて来た人生の中で、一番 自分に合っている
やりがいのある仕事。
そのことに気がついてしまった私は
なんとか 「愛車の絵描き」を続けるために
生き方を変えていきました。
世間一般の価値観とは、ずれている部分もあるかもしれませんが
「お金がなくても、心は錦」のスローガンを高々と掲げ
いろんなことを 人生から削り、切り離してきました。
ギリギリの生活は、さながら「闇夜の綱渡り」
つま先立ちで 前に進むために
よけいな贅肉を付けず
感覚を 研ぎすませて生きる術を身につけました(笑)
というか、そうしないとヤッテケナイ現状で。
きれいな景色だけで オナカをイッパイにする術とか(笑) |
すると
自分にとって、本当に必要なこと。
お金では買えない 大切なものが、はっきりと わかるようになってきました。
これまでの10年間を振り返ると、
ひたすら がむしゃらに進んできた感じがします。
本当に、たくさんの人に お世話になりながら
なんとか続けてまいりました。
※なにかとリスクの多い「チョップ人生」でしたから
もちろん これが 正しいわけではありません。
年度末にちなんだ独り言として 聞き流していただけると嬉しいです。
ジムに行かずとも 自転車で 体を鍛える術(笑) |
以前、イベントで
過去にデザインの仕事をしていたという方と話していたときのこと
「こういう仕事を続けるのは、ひとつの才能が必要だ」と。
そのたったひとつの才能とは
「絵やデザインが上手いことでも、
商才に長けていることでもなく
"貧しさに 耐えられる"という才能なんだよね。」
ガッテン!
この言葉は 今でも忘れられません。
どんなことがあっても、諦めない
強い覚悟のことでしょう。
その人は、
貧しさに耐えかねて 今は仕事を変えてしまった。と
冗談まじりに笑っていましたが
当時の彼は デザインの仕事をチョップすることで、
大切なものを守ったのだと 感じました。
同じ思いを持っている人と出会って 話せることは
時として 勇気をもらえる 大事な瞬間です。
夕日を眺めて 幸せになる術(笑) |
しかしようやく
ここ数年は、数ヶ月後のスケジュールが埋まるまで
オーダーを頂けるようになり
これまでよりは、少しだけ安らかな気持ちで
絵を描くことができています。
本当に、ありがたいことでございます。
これからも、
心身を研ぎすませて
日々 精進してまいります。
今後とも「愛車の絵描き」鈴木ミナコを
どうぞよろしくお願い致します。
ーーーーー2017年・春のイベントスケジュールーーーーー
●5月7日(日)
PLUG IN SAPPORO /北海道札幌市
●5月21日(日)
F.T.W SHOW "FINAL2" /福岡県北九州市