古いアルバムめくり
ありがとうってつぶやいた
いつもいつも胸の中
励ましてくれるひとよ
BIGINの「涙そうそう」
絵を描いている間
ずっと この歌が 心の中に浮かんでいました。
60歳の記念に、桜並木の絵をプレゼントしたい。
とオーダーを受けました。
写真の中で微笑む彼は
中学時代からの幼なじみとのこと。
実際のお写真は 湖で撮影された一枚。
背景の桜並木は、
別のお写真を合成しての製作です。
20年前に奥様を亡くし
塞いでいた彼に
お子さん達が「好きだったバイクに乗ったら」と
勧められて選んだYAMAHA DragStar。
写真が趣味だった彼は
ツーリングに出かけては
美しい風景を撮影していたそうです。
長い間 走ったので
これ以上 修理できなくなり、2017年にバイクを手放すことに。
その2週間後に
ガンが見つかり、余命一年と宣告されたそうです。
延命治療はしないと決め
昨年の春に、お亡くなりになりました。
桜並木の中を
走ることなく
彼の還暦のお誕生日に
有志の友人が集まって
この絵を ご親族の方にプレゼントしたい。とのオーダーでした。
中学校の帰りに
満開の桜並木の中を、一緒に帰った日を
懐かしく思い出すそうです。
一台のバイクの絵を描くということは
バイクという存在だけではなく
時として、オーナーさんのお人柄や いろんな人の想いにも出会います。
同じバイク乗りとして、
目頭が熱くなることも多く
目頭が熱くなることも多く
貴重な体験をさせていただいていると、いつも思うのです。
オーダーありがとうございました。
あなたの場所から
私が見えたら
きっといつか 会えると信じ 生きてゆく。